昨年12月に、令和8年度税制改正の大綱が閣議決定され、その内容を踏まえた税制改正法案が3月31日に可決・成立しました。ここでは、税制改正の大綱に示された内容の中から、福祉施設の経営に関する主な項目を取り上げます。
福祉施設の経営に関連する主な項目は、次のとおりです。
児童福祉法の改正後の小規模保育事業について、現行制度と同様に、社会福祉法人等が当該事業の用に供する固定資産に係る固定資産税及び都市計画税等を非課税とする措置を講ずる。
ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業の住宅支援資金貸付け及び児童養護施設退所者等に対する自立支援資金貸付事業による金銭の貸付けにつき、当該貸付けに係る債務の免除を受ける場合には、当該免除により受ける経済的な利益の価額については、引き続き所得税等を非課税とする。
自立支援教育訓練給付金及び高等職業訓練促進給付金について、制度拡充後も引き続き、非課税措置及び差押禁止の措置を講ずる。
- 社会福祉法の改正を前提に、社会福祉法人について、その解散時における残余財産の帰属先として認められるものの範囲の見直し後も、引き続き現行の税制上の措置を講ずる。
- 平成25年から実施した生活扶助基準改定に関する最高裁判決(令和7年6月27日)への対応として支給されることとなる生活保護法の保護金品等について、所得税を非課税とする措置等を講ずることとする。
- 介護保険法の介護給付等について、介護保険法等の改正を前提に、引き続き非課税措置等を講ずる。
- 介護保険法等の改正を前提に、国民健康保険団体連合会が都道府県から委託を受けて行う補助金の交付に関する事務に係る業務に関する文書で同連合会が作成するものについては、印紙税を課さないこととする。
-
物価高への対応
昨年度に引き続き、基礎控除の引き上げ(所得税のみ)、給与所得控除の最低保障額の引き上げなどの措置を講ずる。これらに伴い、扶養親族等の合計所得金額要件などの引き上げも盛り込む。
また、物価の上昇を踏まえ、税制における長年据え置かれたままの基準額の点検を行い、食事支給やマイカー通勤の通勤手当に係る所得税非課税限度額等の見直しも行う。 -
中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例措置の拡充・延長等
中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例について、従業員要件を400人以下(現行:500人以下)に引き下げるとともに、対象となる減価償却資産の取得価額を40万円未満(現行:30万円未満)に引き上げた上で、その適用期限を3年延長する。
[参考]
財務省「令和8年度税制改正の大綱」
こども家庭庁「令和8年度税制改正の概要」
厚生労働省「令和8年度厚生労働省関係税制改正について」
本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。
- 令和8年度税制改正の大綱 医療機関編2026/03/15
- 1月から新たな申告書に 〜退職所得の受給に関する申告書〜2026/02/15
- 1月の給与の源泉徴収から開始 新しい「扶養親族等の数」の算定2026/01/15
- 通勤手当の非課税限度額が改正 マイカー等通勤者へ注意2025/12/15
- 令和8年度税制改正要望 〜福祉関係〜2025/11/15
- 令和8年度税制改正要望 〜医療関係〜2025/10/15
- 改正で年収いくらまでが対象に? 配偶者控除と配偶者特別控除2025/09/15
- 2026年3月末で期限が! 事業承継には計画書の提出を2025/08/15
- 消費税率8%となる食事代の見直し 終わっていますか?2025/07/15
- 配偶者の立場からみたときの「年収の壁」2025/06/15
- 高額な医療用機器等の設備投資に係る優遇税制の見直し2025/05/15






