
長引く湿疹や口内炎、頭痛など・・・・・・。原因不明の体調不良の一つに、金属アレルギーが影響しているのをご存じでしょうか。金属アレルギーは、かゆみなどの皮膚疾患だけではありません。今回は、金属アレルギーによるさまざまな不調についてまとめました。

金属アレルギーというと、シルバーやゴールドなど金属素材のアクセサリーや時計を身につけることで、肌にかゆみや赤みを感じるものと思いがちですが、その症状はかなり幅広いのです。金属アレルギーがもたらす症状には、【湿疹、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、口内炎、舌炎、味覚障害、脱毛症、頭痛、腰痛、しびれなど】、まさに全身に現れます。なかでも掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に膿胞ができる慢性炎症性疾患です。ウイルス性ではなく無菌で起こるので人にはうつりませんが、殺菌すればよいわけではないので、治りにくい疾患といわれています。

次のような生活は、金属アレルギーになりやすいとされています。思いあたることはありませんか?
- 金属製のアクセサリーや時計をつけている時間が長い
- ドリンクを飲む時は、金属製のタンブラーや水筒を使うことが多い
- オールステンレスの包丁やフライパンを使っている
- 口の中に銀歯や詰め物などの歯科金属がある
- 缶ジュースや缶詰を飲食することが多い
- チョコレートや大豆、米ぬかなどをよく食べる

金属アレルギーは、唾液や汗、水などによって溶け出した金属類の「金属イオン」が皮膚のたんぱく質と結合して新たなたんぱく質となり、それを身体が異物とみなし、アレルギー反応が起きます。治療済の歯、つけっぱなしのピアス、調理で使う包丁、水筒など、液体にふれることが多い場面での金属使用は、アレルギーを引き起こす可能性があります。

すでに金属アレルギーかもしれないと心配している方も、そうでない方も、金属アレルギーにならないためには、原因となる金属を生活から排除することです。
- 身体にふれる小物類は金属でない素材を選ぶ
- 調理器具は、セラミック素材、土鍋、または持ち手が木製やゴム製のものにする
- 缶詰や水筒、コップなどは、金属素材のものを選ばないようにする
- 歯の詰め物を金属性でないセラミックや他素材に変える
- ニッケルやクロムなどを含む食品を食べ過ぎないようにする
すでに重度の症状が出ている方は金属アレルギーの検査でアレルギーとわかると、保険適用で歯科金属を取り除く治療をすることができます。そこまでではない場合も、一つずつ、気になる金属製のものを排除し、症状がどう変わるか確認してみるのがおすすめです。なかでも汗かきの方は、金属類がイオン化しやすいので身につけるものの素材には注意したいものです。
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