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文書作成日:2018/09/05


 年の途中で死亡した人の所得税は、相続人が相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内に申告と納税を行う必要があります。




 平成30年5月に自営業を営んでいた主人が亡くなりました。平成29年分の所得税の確定申告と納税は行いました。準確定申告を行う必要があるかと思いますが、準確定申告について詳しく教えて下さい。




 年の途中で死亡した人が事業を行っていた場合など確定申告書を提出する必要があるときは、その相続人が全員で、1月1日から死亡した日までに確定した所得金額及び税額を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内に申告と納税をしなければなりません。これを準確定申告といいます。




 通常の確定申告は、1月1日から12月31日までの1年間の所得の状況を、翌年の2月16日から3月15日までに申告と納税を行う必要があります。年の途中で死亡した人の申告手続き=準確定申告は、計算期間を「1月1日から相続があった日まで」とし、「相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内」に申告と納税の手続きを行う必要があります。



●確定申告と準確定申告の違い

    @申告期限:準確定申告は相続の事実を知った日の翌日から4カ月以内
  •   準確定申告と同時期に納税も行う必要があります。
    A申告義務者:相続人全員で申告を行う必要があります
  •   準確定申告の申告義務者は、相続人又は包括受遺者です。相続人・包括受遺者が複数名いる場合は、原則として全員が連署をして申告書を提出する必要があります。なお、各相続人・包括受遺者が別々に準確定申告をすることは可能ですが、その場合は他の相続人に自身が申告をした内容を通知する必要があります。
    B計算期間:所得控除等は1月1日から死亡日までの計算になります
    • (1)被相続人の死亡日までに支給された給与については、所得税の課税対象となるため、準確定申告が必要です。死亡日以降の給与収入については、相続財産に加算されますので、相続税の課税対象となります。
    • (2)死亡日までに被相続人が一定額以上の医療費を支払っていた場合、準確定申告で医療費控除の手続きが可能です。死亡日以降に被相続人の医療費を相続人が代わりに支払った分に関しては、相続財産から債務控除することができます。また死亡日以降に被相続人と生計を一にする相続人やそのほかの親族が入院費等を支払った場合は、その相続人や親族の確定申告の際に医療費控除の対象に含めることができます。
    • (3)生命保険料や社会保険料、地震保険料などの控除の対象となるのは、被相続人の死亡日までに支払った分のみが対象になります。また還付金等があった場合は、相続財産に加算されます。
    • (4)配偶者控除や扶養控除等の適用に関する判定は、亡くなった日の現況で行います。
    C提出先:準確定申告は被相続人の住所の管轄税務署に提出
  •   相続人の住所地の管轄税務署には提出することができません。
 被相続人が、生前に確定申告を行っていた場合は、相続発生後、被相続人の準確定申告を行う必要がある場合があります。また被相続人が事業を行っていた場合は、消費税納税義務者の可能性もあります。その場合は消費税も準確定申告が必要です。消費税の準確定申告も、申告期限、申告義務者、計算期間、申告書提出先などは、所得税と同様の扱いとなります。


≪参考文献≫
(国税庁HP・所法16・85・124・125/所令263/所規49/所基通85−1・124・125−4)


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